日別アーカイブ: 2008/10/21

合板の進歩

「合板を、金属パイプのように加工できないだろうか?」

1900年代、建築家やデザイナーは、
鉄骨や、ガラス、金属パイプなどの新素材に感心を寄せていましたが

建築家アルヴァ・アアルトは、「木材を金属のように加工できないか」と考え、
1931年に、とうとう『パイミオ』という椅子を完成させました。

これは、10月16日に紹介した『カンチレバー』チェアの構造を
木材で再現する事を目指した、取り組みの中から生まれました。

薄い合板(ベニヤ)を作る事は、当時は大変難しかったのですが、
のちに機械、接着剤、圧着の技術が向上し、
二次曲面を得る事に成功しました。
そして、人間の体重に耐えられるようになりました。

曲面をもつ合板を、成型合板といいます。
現在では、よく見られるこの曲面を持つ板は、
この時代に生まれたのです。

そして、その後、成型合板は、さらなる発展をとげていきます。