カテゴリー別アーカイブ: 家具のこだわり

maruni ミラノサローネセミナー

今年で創業86年のマルニ木工。
ミラノサローネで「MARUNI COLLECTION」シリーズを発表して6年が経過しました。

今年はジャスパー・モリソン、深澤直人の両名による、
上質な空間を演出する魅力的なリビングアイテムを発表しました。

セミナーでは、マルニというメーカーの歴史と取組、
今年のミラノサローネにおける手応えとともに出展社から見た
ミラノサローネ会場のトップブランドの様子を解説していただきました。
マルニ木工セミナー

今日は、そのセミナーの様子から、マルニ木工をご紹介いたします。
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マルニ木工は、昭和3年にマルニ木工の前身となる昭和曲木工場として設立され、
曲げ木製品を主とし、近代的量産家具メーカーとしての地位を確立してきました。

大量生産を可能とし、どんどん成長し続けるマルニ木工。
1966年から1970年半ばの時期には、カービングマシンの開発がなされ、
当時高級家具であった彫刻入り家具を、工場生産の既製品として販売が可能になりました。

アジアではトップクラスの技術、その独自性と、市場適合性で
国産クラシック家具のシリーズの中から、洋家具史上空前のベストセラー商品が生まれました。

「工芸の工業化」をめざし、技術開発やデザイン研究に取り組んできたマルニでしたが、
ライフスタイルの多様化にも伴い、マルニはあたらしい活動を目指し始めます。
それが2004年に始まった「ネクストマルニプロジェクト」です。
ネクストマルニプロジェクト
   日本の美意識へのメッセージを、一脚の子椅子に込めてください・・・。

そう、世界で活躍するデザイナーに呼びかけ、
デザイナーたちの要望をそのまま椅子に込め、形にしたのです。

デザイナーのアイディアと、マルニの技術の融合で、実現された椅子たちは、
世界で最も注目されている国際家具見本市 イタリアの「ミラノサローネ」で2005年に発表され
その後2006年、2007年と新作を発表し、世界中からの注目を集めました。

新しいのマルニのモノ造りの原点回帰でした。

マルニが目指すもの。
「世界の定番」
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名作と言われる椅子は、ここ100年間には木製椅子から異素材の椅子へ取って代わってきました。

100年使えるもの、100年たっても飽きのこないもの・・・。
「世界の定番」つくりを目指したい。

そこで、開発パートナーにプロダクトデザイナーの深澤直人氏を迎え
「世界の定番」となる椅子づくりに取り掛かりました。
2010年「MARUNI COLLECTION」のスタートです。
2011年、新たにデザイナーとしてジャスパー・モリソン氏を迎え世界に通用する日本の美しい家具づくりを進めています。

今年のミラノサローネでは、MARUNI COLLECTION 2014新作を発表し、好評を博しました。
MARUNI COLLECTION 2014

時代に消費されず、定番として長く愛され続ける木工家具を造りたい。
そうやって始まった「MARUNI COLLECTION」という試みは国内外から高く評価され、
現在では、世界25カ国で販売されています。

セミナーでは、出展社であるマルニの目線で、ミラノサローネ会場のトップブランドの紹介をしていただき
最後に、TERRAショールームで実際にマルニ木工が高い技術とこころざしで生産してきた家具実物をご覧いただきました。
マルニ木工

TERRAでは、常時マルニ木工の
 クラシック家具、「nextmaruni」、「MARUNI COLLECTION」を展示しています。

世界の定番を目指す、日本を代表する家具メーカーの家具を、ぜひご覧になりに来てください。

マルニ ミラノサローネセミナーでは、たくさんのインテリアコーディネーター、インテリア販売店、設計事務所関係の方々のご参加、誠にありがとうございました。

※予告なく展示内容が変わる場合がございます。あらかじめご了承ください。

ホテルで重要視したいこと

こんにちは!
仕事で出張することもあるのですが、その時はホテルを利用します。
もちろん、旅行では特にホテル選びも慎重になります。

ホテルで私が一番重要視するのは何かというと・・・?

お食事?
いえ、それも美味しいに越したことはないんですが、やっぱり旅先でぐったり疲れた夜、良い睡眠をとれるためのベッドのマットレスです。

残念なマットレスのホテルの時は、朝起きたときには体ががちんがちんになっていることがあります。
マットレスをたたいた時に、「バインバインっ」って音がするようなボンネルマットレスだと、ちょっと悲しくなってしまいます。
serta
プレミアムなホテルに泊まると、お部屋の豪華さや、お食事の美味しさにも、タオルの厚さにも感激してしまいますが、なによりマットレスがいいものだと、本当に贅沢な気持ちになります。

さて、今年の3月にオープンしたばかりの
三井ガーデンホテル大阪プレミア』の全客室には、全米で売り上げNo,1、全米ホテルシェアNo,1のマットレスブランド「Serta サータ」のマットレスが入ったそうです!

いいですね~!泊まってみたい!

全米売上No,1ブランド※「Serta」のマットレスとはこんなマットレスです。

 ・Serta Japan HP

※サータは2年連続全米売上No,1 米国の家具業界専門誌ファニチャートゥデイ誌2013年6月調べ

世界1の家具産地といえる旭川

さて、織田先生の特別講演前半では、北欧のデザインを中心にお話しいただきました。

北欧家具は、日本の気候、それに伴って日本の家屋にもよくあい、大変人気の高いものですが、それにはデザイン性、機能性が深く関わっていることもわかりました。北欧デザインがなぜ、高い評価を受けるのか、それも、国土や歴史などを通じ紐解いてくださいました。

(後半は、フィン・ユールの自宅、ハンス・J・ウェグナーの自宅、そして織田先生のご自宅のスライドでした。大変貴重なお写真を拝見させていただき感動しました。ここでは、後半のスライドショーに関しては省略させていただきます。)

そこで、我が国日本のデザインは・・・?

日本の5大家具産地の一つに数えられる、旭川。
ここでは、もう一度私なりに、旭川家具の歴史をまとめてみました。
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旭川家具
町の形成、そして家具需要
 明治末期、旭川には陸軍第七師団が置かれ、鉄道が開通しました。
軍都として栄えた旭川には官公庁舎や学校も必要とされ、その需要を満たすために、本州から大工や家具職人たちも数多く移住してきました。

主産業への発達
 大正二年、大凶作により農業が主産業だった旭川は大打撃を受けたのをきっかけに、経済安定のため「木工伝習所」を設立し、木工を主産業として発展させていきます。
また、大雪山系の深い原生林があり、世界有数の良質な森林資源が身近にあったという環境も
家具産業を支えてきた理由の一つと言えるでしょう。

低迷、そして更なる発展へ
 発展した家具産業も、第二次世界大戦後しばらく低迷してしまいました。
そんな状況を打破するため、当時としては画期的な展示販売会「旭川木工祭り」を開催。
昭和三十年には、「市立木工芸指導所」が作られ、家具の作り方やデザインについての研究が行われるようになりました。

現在でも旭川木工祭りは毎年開催され、平成二年には三年に一度開催されている「国際家具デザインフェア」がスタート。世界中から優れたデザインの家具が集まる、若手デザイナーを育む家具の町に成長しました。
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織田先生は、旭川は、世界一の家具産地だとおっしゃいました。
その理由として・・・

 ・大小120社もの家具メーカーがある
 ・道内のミズナラ、トリネコなどの良材が集まる
 ・林産試験場や高専などの研究・教育機関が整っている
 ・世界的コンペが開かれる(IFDA)
 ・織田コレクション

こんな、環境がある家具産地は世界中のどこにもない!

※IFDAとは、先ほど書いた国際家具デザインフェアの事です。
今年6月18日から22日まで開催されます。

織田先生の、コレクションも見ることが出来るイベントもあります。
ぜひ、この機会に、家具産地旭川まで足をのばしてみては・・・?

講演後の親睦会でも、織田先生の家具に対する思い、現在取り組まれている事、世界中でのご活躍、
そして先生の
旭川に「デザインミュージアム」をつくりたい、という夢。
本当に豊かに暮らすこととは?
私たちの暮らしを豊かにするデザインとは?

   などなど、たくさんお話が出来ました。

旭川家具、普段よく使う単語ですが近くにいるほど気づかない、本当に大切にしたい伝統や技術があります。
私たちは北海道に住み、家具を扱う業者としても、その大切さを忘れないようにしなくてはなりません。
そう、実感させられた、素敵な講演会でした。
織田先生、ありがとうございました!

世界最高評価を得たデンマークデザイン

北欧のデザインが、世界中から評価されている要因を、織田先生の特別講演の内容からご紹介してきました。今日は、その中でも、世界最高の評価を得たデンマークのデザインについての内容ご紹介です。

デンマークデザインが栄えたのには、5つの要因がある、と織田先生はお話してくださいました。

●1927(1921)年から1966年まで、40年続けられた「コペンハーゲンキャビネットメーカーズギルド展」
 ※1921年~1926年はギルド内のみでの開催。1927年からは建築家や家具デザイナーと、メーカーのコラボレーションによりギルド展を開催
  メーカーと建築家、デザイナーとのコラボレーションというところに意味がある

●生活協同組合連合会(F.D.B)の存在
  「家具は ”より美しく、より丈夫に、より安く”」と提唱。
 ※ここで言う、安くとは、低い価格帯を指さず、”相応の価格”という意味

●ライバル同士の切磋琢磨
 ボーエ・モーエンセンとハンス・J・ウェグナーは同じ歳。フィン・ユールはその二つ上。

●デンマーク独自の家具に関する教育
 指物師の資格者制

●コーア・クリントの2つの研究
 「リ・デザイン」
 「人間工学」
コーア・クリント レッドチェア
コーア・クリント レッドチェア
 チッペンデールチェアをリ・デザインしたもの。
 バルセロナ万国博覧会で、メダルを受賞
 本国では「バルセロナチェア」と呼ばれる。

※現在の通称「バルセロナチェア」は、ミース・ファン・デル・ローエ作のものが有名だが、同バルセロナ博覧会ではメダルを受賞していない。後に、バウハウスで後者のチェアが広まり「バルセロナチェア」と呼ばれるようになった。

リ・デザイン とは・・・
     過去の問題点をデザインで解決する技術

1)デザイン(見た目、フォルム)の見直し
2)素材の見直し
3)技術(作り方)の見直し
4)価格の見直し
5)使い勝手(機能)の見直し
6)強度の見直し

人間工学
家具デザインと人間比率の関係を詳細に研究⇒「人体計測」
人体計測

研究の一部としてクリントは収納するものに合わせて特別に収納ユニットをデザインし、引き出しや棚の基準寸法を設立した⇒「機能性」の追及
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コーア・クリントのこの2つの研究は、デンマーク家具のデザインを育て、彼のデザインに関する哲学の多くは次世代のデザイナーに影響を与えました。

織田憲嗣氏 特別講演会「北欧から、北海道から学ぶ住まいとインテリア」 つづく

北欧デザインを育てたカリスマリーダーたち

昨日の 織田憲嗣氏 特別講演会「北欧から、北海道から学ぶ住まいとインテリア」つづきです。

北欧には、カリスマ的リーダーがいたことも、大きな要因でした。

デンマーク
●N.F.S グルントヴィ(Nikolaj Frederik Severin Grundtvig)
 キリスト教の牧師 国民高等学校(ホイスコーレ)の創設
 参考:http://www.asahi-net.or.jp/~pv8m-smz/society/grundtvig.html

Grundtvig出展 http://10plus1.jp/photo-archives/ グルントヴィ教会

●ハンス・クリスチャン・アンデルセン(Hans Christian Andersen)
 童話作家

●コーア・クリント(Kaare Klint)
 デンマーク近代デザインの父と呼ばれる
 クリントの思想・教えはたくさんのデンマーク家具デザイナーを輩出した
   アルネ・ヤコブセン
   ボーエ・モーエンセン
   ポール・ケアホルム など

フィンランド
●アクセル・ガレン・カレラ(Akseli Gallen-Kallela)
 フィンランド建国をあらわした民族叙事詩「カレワラ」を描いた画家

●ジャン・シベリウス(Jean Sibelius)
 「フィンランディア」の作曲家

●エリエル・サーリネン(Eliel Saarinen)
 建築家 のちにアメリカの九ランブルックアカデミーを創設
 息子はアメリカを代表する20世紀半ば(ミッド・センチュリー)の建築家・デザイナーとなったエーロ・サーリネン(Eero Saarinen)

●アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)
 建築家 活動は建築のみならず家具、ガラス食器などの日用品のデザイン、絵画までと多岐に渡る
 バーチ材(樺)の家具への利用 のちにArtec(アルテック:北欧モダンを代表する家具ブランド)創設

ノルウェー
●アルフ・ストゥーレ(Alf Sture)
 家具デザイナー 解剖学的(人間工学的)な視点で家具をデザイン

●ペーター・オプスヴィック(Peter Opsvik)
 エルゴノミクス(人間工学)理論を取り入れた第三の姿勢ともいえるバランスチェアを開発
バランスチェア
 子どもの成長に合わせて座面を調整できる椅子「トリップトラップ」も彼の作品

スウェーデン
●グレゴール・パウルソン(Gregor Paulson)
 「日用品をより美しく」という国民運動を提唱

●グンナール・アスプルンド(Erik Gunnar Asplund)
 建築家 北欧の20世紀の建築家たちに多大な影響を与えた
reihaidou出典:http://www.erikgunnarasplund.com/ 森の礼拝堂
OLYMPUS DIGITAL CAMERA世界遺産 スコーグスシュルコゴーデン(Skogskyrkogården,森の墓地)

つづく