飛騨高山家具「日進木工」nissin


飛騨高山の家具メーカー「日進木工」


今日、この日進木工さんを講師としてお迎えし、勉強会を行いました。

世界中から注目され続けている日本の建築文化や、卓越した技術やセンスは
多くの宮大工を排出した、飛騨に始まったと言われています。

その飛騨高山で65年前から木工品を作り続けている日進木工。

日進木工の北村会長は昭和38年、
日本の伝統技術を生かしながら、現代の住環境にあう
モダンスタイルの家具をつくりたい、とヨーロッパを視察。

デンマークの家具デザイナー ハンス・J・ウェグナーをはじめとした
北欧家具に出会い、日本の住環境には北欧家具がマッチする、と
確信したとのこと。

当時から、北欧家具に見られるような
モダンなスタイルの家具作りを続けてきました。


15年前から販売されているこの406モデルは、
軽量化されており、当時の主流、重たくがっちりとしたデザインとは異なる
当時としては斬新なデザインだったかもしれません。

でも、現在においてもこのチェアは大変好評をいただいており
そして、まったく古さを感じさせられないデザインですよね。

最近のダイニングチェアは、軽量化がはかられているものも多くなりましたが
日進木工は、ずいぶん前からそれに取り組んでこられていました。

軽量化にともない、丈夫さの確保も問題となります。
日進木工では、その問題の一部を
曲げ木(参考:2億本売れたイス)と、ほぞ組みでカバーしています。


曲げ木を使わない場合、このようなアーチ型の部材は、
青い線の大きさの木材から、削りださなくてはなりません。

無駄な部分が出来てしまう上に、木目は赤い線のように水平に入っているため
すぐに折れてしまいます。


曲げ木の場合、無駄な部分を生むことなく、
柔軟でしなやか、かつ丈夫な部材が出来上がります。

木部の接合部分も、量産家具によく使われるダボ組みではなく

ほぞ組みを採用しているそうです。

(参考:木材の接合方法)

丸太から木を切り出す際、その切り方で木目には柾目・板目・杢目があらわれます。
(参考:木製家具の、なかみ。

その中の、木を贅沢に切り出した柾目を使っています。

柾目には、
木の中心から放射状に切り出した「ほん柾」と、
丸太を4等分したものをスライスする「おい柾」があり

特に手間のかかる「ほん柾」は、木材として特に丈夫に使える切り出し方で
反りやねじれなどの狂いがほとんど起こらない選び抜かれた材といえるでしょう。

楢(ナラ)ムク材の柾目には、虎腑(トラフ)という独特の木目が出ます。

そして、この一番狂いがなく丈夫に使える「ほん柾」であればこそ、
この斑が美しく浮かび上がります。

中には、このトラフを見て、悪い材を使っているのではないか、と
誤解される方がいるかもしれませんが、
これは正真正銘、選び抜かれたナラ無垢材の「ほん柾」の証明なのです。

他にも、手作業で仕上げる家具職人の技術や
デザインを起こしてから、製品化されるまでの長い道のり、

こだわりの技術をたくさんお聞かせいただきました。
(参考:家具職人のこだわり
※このこだわりには、丈夫さを求めるというもう1つの理由もありました!

まずは、実物をごらんになってみてください!
きっと、職人さんが心をこめて、プライドを持って作られた家具に触れたら
それが伝わってくる事と思います。

詳しい説明は、TERRAスタッフがいたします!
ぜひ一度TERRAへお越しになって、
日本の伝統技術が生んだ匠の家具をお試しくださいね。

飛騨高山の家具 日進木工ギャラリーはTERRA4階でご覧いただけます。 

2011/02/18 by 札幌ファニシング TERRA staff