ADコア・ディバイズ家具セミナーレポート2

こんにちは。
今日は、ADコア・ディバイズ家具セミナーレポートの第二回目。

ADコアの家具の材料は、ビーチ材はデンマーク
メープル材は、北米はカナダ産を使っているそうです。

伐採しても、植樹もする。環境に関しても十分配慮しています。

では、ADコア上質ブランド「ネオクラシコ」から、
人気のNC-007チェアの製造工程をご紹介いたします。
ADコア家具セミナーレポート

クラシカルな優しいデザインの中にも、モダンなイメージがあり
現代の住空間にも、素敵にマッチするNC-007チェア。
ADコアNC007

背の丸いフレームは4つの部材からできています。
それらは、フィンガージョイント※でつながれ、
手作業でまるい形にカットしたあと、
コンピューターで3DにプログラミングされたNCマシンで、
更に丸く削りだされます。
※フィンガージョイント
 指と指を組んだように、接着面をギザギザにして
 接着面積を増やし接続する方法。
木材の接合方法」をご参照下さい。

各部材を組み立てたら、がたつきがないか、チェック、調整されます。
このチェックは、製造完了するまでに何度も行われるそうです。

横から見たとき、後脚から背のパーツの上端まで
美しいラインがつながるよう、厚みが少しずつ上に行くほど薄くなっており
ディテールにも細やかなデザインのこだわりが見られます。

サンダーで表面を滑らかにした後
木部の塗装は、一度拭き取られます。
木にある道管(木の中の水の通り道)に、
しっかり塗料を摺りこんでおくことで、仕上がりに差がでるためだそうです。

下地を塗布し、サンダーで再び表面を滑らかにします。
そうしてようやく中塗り。そしてトップコートとして透明な塗料を塗布します。

張り地に、型紙を置き、切っていきます。
お客様が張り地に、と持ち込まれた高価な布の時は
さらに、緊張がはしる一瞬です。

このとき、柄物の布の場合などは、透明な型を置き
使うべき柄の位置を確認し、型入れしていきます。

ADコアは、TERRAでも人気のファブリックブランド
CASAMANCEの張り地を採用しています。
美しく、丈夫な生地を丁寧に縫い合わせていきます。

※CASAMANCE-カサマンス-
当ブログ「続きらきらカーテン」でも紹介しています。

座には布バネ「ダイメトロール」を、ピンと張って
タッカーの打ち方に角度を付け、二重に打ち固定する事で、
布バネの裂けを防止しています。

背や座の、丸みを帯びたクッション面は、
座り心地を追求した結果でもあります。

ウレタンは、何重にも重ね、表面にガタガタしたラインが響かないよう
ひっくり返して張り込みます。

表面には、やわらかい綿状のウレタンを更にかぶせていきます。
端のラインが、優しい曲面を描くように、
テーパー加工※されたウレタンの端は、
やはり手作業でフレームに張り込んでいきます。
※テーパーとは、ウレタン断面に傾斜をつけた加工です。

上から張り地をかぶせ、フレームの内側に張り込みます。
そして、パイピンを接着しながら境目を仕上げていきます。

こうした丁寧な手作業で、美しい丸みを帯びた面が出来上がるのですね。

最終的には、あらゆる角度からチェックをし、合格となったものにだけ
職人の名前、製造日、シリアルNOが入ったシールが貼られ、

自信を持ってお届けできるNC-007の出来上がりとなります。

NC-007には、
アームレスチェア、アームチェア、カウンターチェアがございます。

※ADコアギャラリーは、TERRA5階です。
 ADコアブランドとA-modeのみの展示です。
 現在ネオクラシコの展示はございませんのであらかじめご容赦くださいませ。

2011/08/06 by 札幌ファニシング TERRA staff