タンナーというお仕事2 なめしについて

皮の下処理が終わり、毛も抜かれたところで

鞣し(なめし)の工程に入ります。
【なめし】には2種類の方法があるそうです。

1)クロムなめし
クロムという青色の金属鞣剤を使用します。
丈夫でやわらかく、耐熱性に富んだ革になります。
このクロムなめしの革が、もっとも流通しているそうです。

2)植物タンニンなめし
引き裂きや、耐熱性はクロムなめしには及ばないものの
硬くて、厚い革になります。

日本では、ヌメと呼ばれるのも、この植物タンニンなめし。
ヴィトンのバッグの、あのベージュ取っ手のところ、
といえばおわかりになるでしょうか?

使ううちに、あめ色になり艶が出てくるのも魅力の一つですが
水や油によるシミには、充分気をつけなくてはならないのも、このヌメ。

ナチュラルレザーと呼ばれる事もあり、バッグやベルト、くつなどに用いられます。

そもそも、【なめし】とは動物の皮の防腐処理。
なめし剤は、皮に含まれるたんぱく質と結合し、腐らなくなり、
耐熱性も付与されます。

2012/12/04 by 札幌ファニシング TERRA staff