月別アーカイブ: 2012年2月

飛騨の匠の物語2

かにかくに 物は思はず 飛騨人の 打つ墨縄の ただ一道に

この万葉の歌は、飛騨の匠たちが打つ墨縄の直線は
人間の技とは思えないほど、高度で正確な技術であることを
あらわしている歌である。

あれこれと浮気はしない。飛騨人の打つ墨縄が真っ直ぐなように
ただ一筋の愛を貫き通す、そんな恋の歌・・・なのですが。

都造営から近世の匠建築まで、
国の重要文化財に指定されているものは数多く
現在でも、その技にふれることができる。

国重要文化財 日下部家梁組

豪壮でどっしりとした表構え。
軒裏にセガイ(出し梁)を施し軒はかなり深い。
男性的な力強さを感じさせられる。

一方、日下部家の隣家である吉島家
セガイは無いが、太い軒下駄や垂木が
優雅で洗練された美しさを魅せる。

内部を見ると吹き抜け空間が美しい。
根曲がりが大きいアカマツ材を使いこなし
束と梁が織りなす縦と横の木材構成美。

一本の木材でも、繊維方向が平行でなかったり、収縮率が違う。
また、樹種、伐採された場所によっても、特質が違ってくる。

そんな材の欠点と利点を組み合わせる工夫が随所になされる。
木を知り尽くした、匠だからできる高度な技術だ。

飛騨の街を歩くと、飛騨の匠の技に魅せられる。

よく目にする、格子デザインも、その特徴の一つ。

ここで、一つ、不思議な格子をご紹介しよう。

お気づきだろうか。
木組みが縦も横も交互にかみあわされ
まるで、竹かごのよう。

竹や針金など、たわむ材料では可能なこの組み方は、木では不可能である。

それを可能にするのが、飛騨の匠の技というわけ。

安土桃山時代に建てられた寺の余材で、小さな地蔵堂を建てた棟梁。
この謎の千鳥格子は、このお堂の扉として考えられた。
檜の一寸角を使った升目で互い違いに組んだ謎の格子。

人々はこの格子組みに首をかしげたまま約250年が経過した。

明治初期に、高山の名工岡田甚兵衛がその組み方を解き明かそうと調べたが
外見からでは全くわからなかった。

やむなく、扉の片隅を少し壊して、その秘法を盗んだという。

※写真は、謎を解いた名工、岡田甚兵衛がその格子を再現した
高山市の江名子川に架かる助六橋の近くにある現存の稲荷堂。

あえて、ここではその秘密はあかしません^^
安土桃山時代の、ある飛騨の匠の技と頭脳に挑戦してみませんか?
                            つづく

参考文献:新・飛騨の匠ものがたり

札幌ファニシング株式会社TERRA
「飛騨の家具展」開催中

飛騨の匠の物語1


日本の5大家具産地の一つに数えられる飛騨。

飛騨の地場産業である家具をはじめとする木工業は
技と資源を背景に発展してきた。

その物語をさかのぼって行くと、そこには都の造営に活躍した
「匠」と呼ばれる多くの先人達の姿が見えてくる。

それは「飛騨の匠」と呼ばれた技能集団である。

これから、飛騨の匠とその「モノづくり」
そして飛騨が有名な家具産地と呼ばれるまでの
物語を紹介いたしましょう。

匠の徴発が制度化されたのは、大宝律令(大宝元年)だが
飛騨と都の交流は、それ以前から活発だったという説が強い。

律令以前からの、飛騨の高い建築技術が中央政府の目にとまり
「飛騨の匠」の技術力を都の造営に活用するために、制度化。

制度が自然消滅する平安末期まで、およそ500年間にわたって
飛騨から都へ出役した匠は、
4~5万人にも達したのではないだろうかといわれている。

飛騨から職人を都に出す養老令とは、租庸調の庸調の変わりに
里ごとに匠丁を10人差し出すというものだったが、
のちに、都へ出た匠丁が、故国に戻らないという「逃亡」がおこる。

飛騨工は、厳しい労役の元で逃亡を余儀なくされたと見られていたが
実際は、飛騨匠丁の「腕」が広く求められ
故国へ帰ることをためらうほど、魅力的な待遇が約束されるような
事態が多くあったと見られる。

任期を終えた匠丁たちは、故国へ帰らず技能を生かす生活を
他郷か、都でおくるものも少なくなかった。

つまり、中央政府に集められていた飛騨の木工技術者たちは
政府期間を離れ、他の有力者たちの家に
取り込まれていったという事を意味している。

                       つづく

参考文献:新・飛騨の匠ものがたり

札幌ファニシングTERRA 「飛騨の家具展」開催中

「北海道家具展」「飛騨の家具展」「緞通展」開催中


こんにちは。
札幌ファニシングTERRAでは、今日からスプリングセールを開催しています。

今回は同時開催として、
  「北海道家具展」
  「飛騨の家具展」
  「緞通展」       を開催中です。


北海道らしい、木の素材を楽しめるシリーズがたくさん!
ナラ材と、ウォールナットのコンビネーションが美しいセンターテーブルも。


クラフト感たっぷりの、あたたかい家具が、
北海道家具の魅力でもありますね。

北欧家具調で、日本の住宅にぴったりとマッチする
飛騨高山 日進木工の家具。

はたまた、匠の技術を惜しげもなく施された
高度な技を駆使したつくりも、見逃せません!
飛騨の家具 イバタインテリア。

すべて、オーダーされてからつくられる
完全オーダーの柏木工。

最近ではほとんど作られなくなってきた
中国の伝統文化である「中国本緞通」

昨年TERRAのバイヤーが、香港へ出向き、1000枚の中から
一枚一枚検品して、選りすぐりを買い付けてきました。

手織り絨毯は、2枚と同じものはありません。
お気に召した柄の絨毯と「出会えたら」それは一生の宝物になります。

ぜひ、この機会に本場の中国本緞通をご覧になってみませんか?

札幌ファニシングTERRA「Spring Sale」開催中!

春を先取り「Spring Sale」開催!

寒いですね・・・。

暦上は、もう立春。
本日の「節分」 で季節を分けて、

昨日までが冬、そして明日からは、もう春…というわけですが。

全国各地で、寒波がおしよせ大雪の知らせも。

まだまだ、冬の厳しさがありますが、
インテリアで、春を先取りしませんか?

TERRAショールームでは、明日からスプリングセールを開催いたします!

みどころは、家具インテリア産地展開催です!

日本の5大家具産地に数えられる
旭川と、飛騨から高品質で味のある家具をコレクションしました

「北海道家具展」「飛騨の家具展」を開催。

そして、外国からは、中国の伝統技術を堪能できる
「緞通展」も開催!

今では、中国でもほとんど作られていない本緞通を
昨年12月に、TERRAのインテリアバイヤーが香港から買い付けてきました。

お得な家具フェアや、学習デスクの最終処分セールもあります。
ぜひ、今週末はTERRAへお越しくださいね!

札幌ファニシングTERRA
「Spring Sale」