カテゴリー別アーカイブ: 家具のこだわり

タンナーというお仕事1

こんにちは。

先日、TERRAにタンナーさんが来社されました。
タンナーさん、とはどんなお仕事の方でしょうか?

生活の中で、靴(くつ)や鞄(カバン)に使われる素材。

私達が扱う家具の中でも、欠かせない材料、革(かわ)。

その、革とは本来は動物の皮。
これが革になるまでのお仕事をされているのが、タンナーという職業なんですね。

社員がタンナーさんから
知っているようで、知らなかった「皮」から「革」へのお話を
直接聞く機会が設けられ、とても、楽しくも、ためになる時間を過ごしました。

そこで、今回は「皮」から「革」となるまでの工程や
革でも、どうしてこんなに価格が違うのだろう・・・という疑問まで
ご紹介したいと思います。

【皮】 
皮は、動物のお肉をいただいた後に残る副産物。
こちらを、いただいて革の材料としています。

タンナーさんが、
  「動物のお肉をいただいたあとに、皮もいただくのです。
                                                                 究極のエコ商品です。」
とおっしゃったのが、心に残ります。

【下処理】
皮を洗います。大きな大きなドラム(洗濯機のようなもの)で、
ぐるんぐるん、と洗うそうです。

そして、毛を抜きます。

【鞣し(なめし)】
防腐処理です。そして耐熱性も備えるそうです。

【染色】
下染めの段階です。水溶性の染料となめし終わった皮を
一緒にドラムにいれて染めます。

【乾燥】
しっかり干します。

【塗装】
下地の色がついている皮に、塗料で塗装していきます。

これで、皮は革となりました。

次回は、この工程の中を、こまかく見ていきましょう。

協力:来社されたタンナーさん Kawazen
Kawazen HP

2012 IFFT interiorlifestyle living report

10月17日~19日の3日間、東京ビッグサイトで開催されました
2012 IFFT interiorlifestyle living の様子をご紹介しますね!

今年は、中国からの出展がキャンセルとなったなど
ブースに空きがあったようですが、

来場者は、「国産の良いものを取り扱いたい」というような
業者さんを中心に、商談も熱のこもったものとなったようです。

2013New Collectionを発表した、「Neo Design」。
今年もたくさんのご来場、本当にありがとうございます。

ユーザーさまへのより細かな要望にお応えできるよう
ネオデザインは、サイズはもとより、
受注可能な樹種を増やし、
木部のカラーバリエーションも増やして対応できるようになりました。

新商品も随時HPなどでご紹介していきますので
お楽しみに!

Neo Design  HP でも
IFFTの様子をご紹介しています。

Neo Design Tokyo HPはこちら

キムタク出演の、メンズエステCMには・・・!?

木村拓哉さんが出演している、メンズエステのCMはご覧になりましたか?
ゴージャスなホテルを、キムタクさんがかっこよく歩いていきます。

その横、ホテルのラウンジの設定でしょうか、ぜいたくにセットされているソファ。

これは、家具を中心とした空間プロデュースや
究極の日本の宿づくりを手掛けるなど
幅広く、かつ世界中で活躍されている、日本を代表する家具デザイナー
岩倉 榮利氏のデザインした「KIMIKO」というソファです。

クラシックでありながら、シンプルでエレガント。
岩倉氏は、KIMIKOがクラシックをリデザインするスタートだったとおっしゃっていました。

こちらは、札幌ファニシングで行なわれた
氏の展示会と公演「岩倉榮利の世界」の様子です。
45秒くらいのところから、このソファのコンセプトをお話くださっています。

ちょうど生まれたばかりの、氏の娘さんのお名前を、
このソファに名づけられたと言うエピソードが印象的です。

クラシックソファをリモデルしたという、贅肉がそぎ落とされたフォルム。

張り地を変えるだけで、こんなに印象が変わるのも、そのシンプルなフォルムならでは。

岩倉榮利 プロデュースブランド「ROCKSTONE
sofa model PM007 KIMIKO

KIMIKOの展示はありませんが(ごめんなさい!)
TERRAには、ROCKSTONEの家具が展示されています。

ぜひ、岩倉榮利氏の世界を感じてみませんか?
ROCKSTONEギャラリーはTERRA5階です。

ミラノサローネ2012トレンドセミナー その3(全3回)

世界の中の、日本製家具
そして、マルニがめざすこと・・・

最後に、日本を代表する木工家具メーカー マルニ木工の
これからの指針などを含め

グローバルな視点から、日本の家具についてお話しくださいました。

日本における、
輸入家具に対する、輸出している国産家具の割合は、ほんのわずか。

マルニ木工は、国産家具の世界への輸出を早くから視野にいれ
活動を、海外へも広げてきました。

2009年から、ミラノサローネへも、出展しています。

2012年ミラノサローネでは、maruni collectionより
深澤直人氏デザインのRoundishと
ジャスパー・モリソン氏デザインによるLightwoodを中心に展示。

2012年5月現在で、20ヶ国、26店舗へ。

国外で受け入れられる為には、国内商品とのサイズ感の違いも有り
試行錯誤の中、納入事例を増やしているマルニ木工。

日本国産の高い技術と、日本人デザイナーはもちろん
世界中のデザイナーとのコラボレーションの中から
世界に通用する、マルニデザイン、日本の家具を生み出し続けています。

今回のミラノサローネ出展ブランドの中にも
多くの日本人デザイナーが参加しています。

また、世界25カ国で発刊されているデザイン誌「Elle Deco」の
25カ国の、編集長の投票で決定される、デザイン界のアカデミー賞
EDIDA(Elle Deco International Design Award)DESIGNER OF THE YEARに
マルニの参加デザイナーでもある、nendoの佐藤オオキ氏が受賞したことも
嬉しいニュースです。

日本人が受賞したのは、この10年で
深澤直人さん、吉岡徳仁さんに続き3人目。

日本人デザイナーが、世界中で活躍している事は
本当に嬉しい事ですね。

マルニ木工の、世界への納品事例が
マルニHPで見る事が出来ます。
マルニ木工納入事例 http://www.maruni.com/jp/projects/

札幌ファニシングショールームTERRAでも
マルニ木工のコレクションを展示しています。

ぜひ、世界で認められている国産家具「maruni」の家具を
実際に、ご覧にいらしてくださいね。

お忙しい中、セミナーにご参加くださいました
皆様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。

そして、マルニ木工の山中部長、スタッフの皆さん
ご協力ありがとうございました。

ミラノサローネ2012トレンドセミナー その2(全3回)

今年で100周年を迎える、Poltrona Frau(ポルトローナ・フラウ)。
Poltrona Frauは、Cappellini(カッペリーニ)、Cassina(カッシーナ)を傘下に置く
イタリア高級家具メーカーだそうです。

そして、その親会社はあの高級車の、フェラーリですって!

アールのついたウィングチェアの耳の部分の仕上げ。
革素材を熟知している、伝統的な職人技がないと、不可能だというこの完成度。

フェラーリをはじめとした高級車、ホテル、飛行機のファーストクラスのシートなどを
手がけるブランドならでは、のクオリティですね。

マルニ木工が注目しているブランドという
アントニオ・チッテリオ氏がディレクターを務めるFLEXFORM(フレックスフォルム)。

発表された、変わったソファ。
パーテーションを兼ねた、レザーのバックボードは、
ソファのサイドで角度を変えることが可能。
裏側から見ても、それ自体が独立した間仕切りのように機能する
面白いデザイン。

レザーのバックボードに囲まれたソファは、まるで個室のように
安心感を与えてくれるといいます。

実際に見てみたいですね・・・!

全体を通して、山中氏が感じたり注目した事もお話していただきました。

アウトドアファニチャーが、多く取り上げられていた事がその一つ。

写真は、B & B Italia 女性デザイナー パトリシア・ウルキオラデザインの
なんと、アウトドア用ソファ。

日本では、まだまだ屋外空間や、屋外家具についての演出が
浸透していませんが、世界の家具ブランドでは、
屋外での家具使いに注目しているようです。

ウォータープルーフ(防水)塗装や、アウトドアで使用可能な素材の
ユニークで、個性的なアウトドアファニチャーたちに、
これからの屋外空間での、時間の過ごし方に対する考えが
変わってきそうですね。

また、展示全体のイメージからは、
ビンテージのラグ使いや、毛足の長い絨毯、

張り地素材に
光沢のあるサテン生地や、ベルベットなど

高品質で、ラグジュアリー感あふれる演出や、
品のあるインテリアに仕上げる流れだったそうです。

異素材同士のコーディネート、グラデーションのあるファブリック、
同じテーマカラーの中に、素材を変えたり、トーンを少し変化させたり。

そんな、コーディネートテクニックがみられたそうです。
私達のインテリアにも、ぜひ取り入れてみたいですね。

カラーは、今までのナチュラル全盛より少し変化してきたようで

ベースは、ブラウンやアイボリーのナチュラルにプラスして
ペールトーン(淡く明るい色味)のブルーや、パープルなど。

また、木工家具メーカーの目線でみると

木素材のチェアに対し、アウトドアにも使える塗装、
さらにオフィスやあらゆる環境で使いやすい、
スタッキング可能なチェアなどが注目されます。

あらゆる視点から、今回のミラノサローネのレポートをしてくれました
マルニ木工の山中部長、ありがとうございました。

次回は最終回、世界の中の、日本の家具と
マルニ木工の取り組みです。