ミラノサローネ2012トレンドセミナー その2(全3回)

今年で100周年を迎える、Poltrona Frau(ポルトローナ・フラウ)。
Poltrona Frauは、Cappellini(カッペリーニ)、Cassina(カッシーナ)を傘下に置く
イタリア高級家具メーカーだそうです。

そして、その親会社はあの高級車の、フェラーリですって!

アールのついたウィングチェアの耳の部分の仕上げ。
革素材を熟知している、伝統的な職人技がないと、不可能だというこの完成度。

フェラーリをはじめとした高級車、ホテル、飛行機のファーストクラスのシートなどを
手がけるブランドならでは、のクオリティですね。

マルニ木工が注目しているブランドという
アントニオ・チッテリオ氏がディレクターを務めるFLEXFORM(フレックスフォルム)。

発表された、変わったソファ。
パーテーションを兼ねた、レザーのバックボードは、
ソファのサイドで角度を変えることが可能。
裏側から見ても、それ自体が独立した間仕切りのように機能する
面白いデザイン。

レザーのバックボードに囲まれたソファは、まるで個室のように
安心感を与えてくれるといいます。

実際に見てみたいですね・・・!

全体を通して、山中氏が感じたり注目した事もお話していただきました。

アウトドアファニチャーが、多く取り上げられていた事がその一つ。

写真は、B & B Italia 女性デザイナー パトリシア・ウルキオラデザインの
なんと、アウトドア用ソファ。

日本では、まだまだ屋外空間や、屋外家具についての演出が
浸透していませんが、世界の家具ブランドでは、
屋外での家具使いに注目しているようです。

ウォータープルーフ(防水)塗装や、アウトドアで使用可能な素材の
ユニークで、個性的なアウトドアファニチャーたちに、
これからの屋外空間での、時間の過ごし方に対する考えが
変わってきそうですね。

また、展示全体のイメージからは、
ビンテージのラグ使いや、毛足の長い絨毯、

張り地素材に
光沢のあるサテン生地や、ベルベットなど

高品質で、ラグジュアリー感あふれる演出や、
品のあるインテリアに仕上げる流れだったそうです。

異素材同士のコーディネート、グラデーションのあるファブリック、
同じテーマカラーの中に、素材を変えたり、トーンを少し変化させたり。

そんな、コーディネートテクニックがみられたそうです。
私達のインテリアにも、ぜひ取り入れてみたいですね。

カラーは、今までのナチュラル全盛より少し変化してきたようで

ベースは、ブラウンやアイボリーのナチュラルにプラスして
ペールトーン(淡く明るい色味)のブルーや、パープルなど。

また、木工家具メーカーの目線でみると

木素材のチェアに対し、アウトドアにも使える塗装、
さらにオフィスやあらゆる環境で使いやすい、
スタッキング可能なチェアなどが注目されます。

あらゆる視点から、今回のミラノサローネのレポートをしてくれました
マルニ木工の山中部長、ありがとうございました。

次回は最終回、世界の中の、日本の家具と
マルニ木工の取り組みです。

2012/07/24 by 札幌ファニシング TERRA staff