タンナーというお仕事5 革との付き合い

【皮】から【革】へ
その工程で生まれる、革の種類。

皮の質、そして銀の有無、
塗装の種類や塗る厚さで、革の見た目、手触りも変わってきます。

お手ごろ価格で、一見キレイに見える革、銀の取られたコレクテットレザーと
銀の残された銀付きレザーでは

       長く使ううちに、大きく差が出るといいます。

皮の表面に厚く塗装され、型押しされたコレクテットレザーは
始めは、目も揃って傷も無く、上等に見えるかもしれません。

しかし、丈夫な銀を失い、厚い塗膜で覆われた表面は、使っているうちに
皮と塗装との間で、状態にずれがおきて、塗装膜が剥離する場合があります。

皮本来の素材感を残した革は、
ナチュラルマークと呼ばれる、生きている時にできたシワやスレ
キズや血管のあとなどが見られる場合があります。

しかし、それが皮本来の姿であり、味でもあります。
そして、しなやかな手触り、優れた吸放湿性。

革張りソファをお選びになる際、その革がいったいどんな革なのか
ぜひ、触れて、確かめてみてくださいね。
そして、お気に入りの革と、よいお付き合いをしていきたいものです。

これは、一方的にコレクテットレザーなどを非難するものではありません。
価格も、お手入れ方法も、耐久年数もそれぞれですので
ライフスタイルにあった革をお選びいただきたい、そう思うところと

革ができるまでの工程や、生まれる価格の差のわけを知っていただきたく
掲載いたしました。

今回、革ができるまでを詳しくご説明くださいましたタンナーさんには
心よりお礼申し上げます。

Kawazen HP

2012/12/07 by 札幌ファニシング TERRA staff