7月19日、TERRAショールーム研修室にて
マルニ木工 山中部長による「MILANO SALONE 2012」トレンドセミナーがありました。
ミラノサローネとは、毎年4月にイタリア ミラノで開催される国際見本市の通称ですが、期間中は、たくさんのイベントが開かれ、その種類も、家具・キッチン・照明・オフィス・バスなど様々。
世界中からデザイン関係者が集まって
街全体がデザイン一色となる見本市週間とでもいいましょうか。
その中の、 国際家具見本市で見られた今年のトレンドを
日本を代表する家具メーカーの一つ、マルニ木工の本部長山中氏をお招きして
セミナーとして開催し、紹介していただきました。
マルニ木工という、日本の家具メーカーからの目線で
注目すべきブランドをチョイスしていただき、そのデザインや、構造、
素材感、展示方法にいたるまで、家具製造業者としての世界観や
今後の取り組みまでを、お話くださいました。
マルニのデザイナーでもある、ジャスパー・モリソンの「タリアテッレ」。
イタリアの家具ブランドAliasのブースから。
Aliasは、MoMA(ニューヨーク近代美術館)の
永久収蔵品となった「スパゲティチェア」が有名ですが、
名作「スパゲティチェア」の、特徴とフォルムを抽出し、
当チェアがPVCコードを巻きつけているのに対して、エラスティックベルトを採用。
スタッキングができ、アウトドアでも使えるといいます。
山中氏は、モデルとなる「スパゲティチェア」の名前に対して、
パスタの種類である「タリアテッレ」というネーミングにしたいきさつを、
デザイナーのジャスパー本人から聞いたそうです。
きさくで、大変親しみやすい方だそうですよ。
各有名ブランドに多く見られたのが、新作を前面に押し出した展示よりも
名作といわれる、定番品のニューカラーバリエーションを
発表していた事だそうです。
写真は、ALTECのアルヴァ・アアルトデザイン
「No.60 スツール」のカラーバリエーション。
Carl Hansen & Sonのブースでは、ハンス・J・ウェグナー デザインの
「Yチェア」の製造プロセスを紹介。

一脚に、120mものペーパーコードを、巻きつけて造られている過程を
紹介していたそうです。
こういった製作プロセスの紹介は、カールハンセンだけではなく、
他のブランドでも見られたそうで、単に見せるだけではなく
より、製品を知ってもらうためのデモンストレーションとしても
有意義な展示手法ともいえます。
またカールハンセンのブースでは、建築家、安藤忠雄氏がデザインした
成形合板のチェアが展示されており、たくさんの注目を集めていたそうです。
ものすごい、3D曲面の成形合板の椅子です。
一度、なでて ^^; 座ってみたいものです。
B & B Italiaからは、新作ではないのですが
マルニ木工のデザイナーでもある、深澤直人氏のチェア「grande papilio」も。
最近活躍の日本の人気デザイングループnendoが
Morosoから新作ソファ「Zabuton」を発表しています。
Morosoでは、日本人デザイナー吉岡徳仁氏も、活躍中です。
こちらも、新作ではないのですが、
昨年発表したラウンジチェア「 Moon」の
テクスチャー、色違いを発表していたようです。
写真をもっと掲載したかったのですが、
「ミラノサローネ2012」で検索すると、今年の日本人デザイナーの作品も
たくさん見る事ができますので、ぜひ、見てみてくださいね。
続く