日別アーカイブ: 2012/12/07

タンナーというお仕事5 革との付き合い

【皮】から【革】へ
その工程で生まれる、革の種類。

皮の質、そして銀の有無、
塗装の種類や塗る厚さで、革の見た目、手触りも変わってきます。

お手ごろ価格で、一見キレイに見える革、銀の取られたコレクテットレザーと
銀の残された銀付きレザーでは

       長く使ううちに、大きく差が出るといいます。

皮の表面に厚く塗装され、型押しされたコレクテットレザーは
始めは、目も揃って傷も無く、上等に見えるかもしれません。

しかし、丈夫な銀を失い、厚い塗膜で覆われた表面は、使っているうちに
皮と塗装との間で、状態にずれがおきて、塗装膜が剥離する場合があります。

皮本来の素材感を残した革は、
ナチュラルマークと呼ばれる、生きている時にできたシワやスレ
キズや血管のあとなどが見られる場合があります。

しかし、それが皮本来の姿であり、味でもあります。
そして、しなやかな手触り、優れた吸放湿性。

革張りソファをお選びになる際、その革がいったいどんな革なのか
ぜひ、触れて、確かめてみてくださいね。
そして、お気に入りの革と、よいお付き合いをしていきたいものです。

これは、一方的にコレクテットレザーなどを非難するものではありません。
価格も、お手入れ方法も、耐久年数もそれぞれですので
ライフスタイルにあった革をお選びいただきたい、そう思うところと

革ができるまでの工程や、生まれる価格の差のわけを知っていただきたく
掲載いたしました。

今回、革ができるまでを詳しくご説明くださいましたタンナーさんには
心よりお礼申し上げます。

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